NASA宇宙飛行士モニタリングデバイス:eyeMO®(※1)

NASAディープスペースミッション
超小型眼科診断装置で宇宙飛行中の宇宙飛行士の神経眼症候群をモニタリング

2019年3月、TRISHと超小型眼科診断装置(SS-OCT)の開発受託契約を締結(開発費用はTRISHを通じてNASAより全額助成) SS-OCTは高速波長掃引光源を用いる第三世代の光干渉断層計(OCT)デバイスです。 現在、国際宇宙ステーション(ISS)で使われている市販のOCTはポータブルではなく、宇宙飛行に起因する神経眼症候群による解剖学的影響の診断や経過観察には必要のない機能が搭載されているなど、システムが複雑で機器自体も大型であることも課題となっており、また耐放射線性ではないため月や火星などへの宇宙飛行時に使用するには適さないとされています。 今回の共同開発の背景には、長期的な宇宙飛行を経験した宇宙飛行士の約69%(2020年1月時点)が、視力障害や失明の恐れがある神経眼症候群を患っているという研究報告を契機に、宇宙飛行中にリアルタイムで 網膜の状態を計測することへの需要の高まりがあり、今回の開発受託契約の締結となりました。

eyeMO_NASA1.png Trish2.png

※TRISH: アメリカ航空宇宙局(NASA)との共同契約を通じた提携により、NASAのディープスペースミッションにおける、宇宙飛行士の精神的、身体的健康を保護、維持するための革新的な技術に資金供与を行うコンソーシアム。 ベイラー医科大学がリーダーとなり、カリフォルニア工科大学とマサチューセッツ工科大学(MIT)がメンバーです。

超小型眼科診断装置:宇宙飛行関連神経眼症候群における視神経乳頭浮腫のモニタリング

宇宙飛行に起因する神経眼症候群は、 宇宙飛行関連神経眼症候群(SANS)と言われ、 宇宙飛行士が長期間の宇宙滞在中に経験する可能性のある視力低下、眼球後部の形状変化、視神経乳頭浮腫などの変化を指します。 当社グループがOCT技術を用いて開発している超小型眼科診断装置(SS-OCT)は、アメリカ航空宇宙局(NASA)が求める視神経乳頭浮腫のモニタリング、超小型、耐放射線、低消費電力、シンプルな操作性の5つの条件を満たすプロトタイプを設計しており、宇宙飛行中の宇宙飛行士の網膜の状態を撮影できる新たなOCT機器として、NASAで活用されること目指しています。

sans3.png

NASA/TRISHとのSS-OCTプロジェクト(フェーズ1) 開発進捗会議

宇宙飛行関連神経眼症候群による視神経乳頭浮腫が観察できる可能性が世界で初めて示されました。

comments.png

※1 「eyeMO®」は在宅・遠隔眼科医療用網膜モニタリング機器 PBOS(Patient Based Ophthalmology Suite)の商品名。